柿の栄養と健康効果

柿の栄養素と効能効果

さて、柿の栄養素や効能効果について説明していきましょう。古くから柿の薬効ということで、高血圧、夜尿症、火傷、虫刺され、かぶれ、風邪、二日酔い、しもやけ、痔、歯痛などに効くとされています。


柿の栄養面ということで特徴的なのは、ビタミンCが豊富に含まれているという点です。厳密にいえば、ビタミンCではなく、プロビタミンCというビタミンCの前駆物質です。これが100g中に1g含有されています。プロビタミンCを体内に吸収するとビタミンCとして作用するのです。大きめの柿を1個食べれば、大体1日分のビタミンC必要量を摂ることができる程の量です。


更に他の果物では比較的少ないビタミンAも多く、干し柿にした場合は生のものより更に2倍のビタミンAが含有します。しかし、干し柿の場合は、ビタミンAが増える代わりにビタミンCは損なわれてしまいます。


「柿が赤くなると医者が青くなる」と昔から言われています。つまりそれ程に柿は健康食材として古くから重用されてきたのです。


今でも薬効として有名なのは「二日酔い防止」です。お酒を飲む前に生の柿を1~2個食べておくと、柿に酒の酔いをさます作用で悪酔いを防止してくれます。二日酔いで気分が悪い時にもよく熟した甘柿を食べればアルコールが抜け、気分も回復します。それは豊富なビタミンCが肝臓の働きを助けているからと考えられます。ただし、干し柿ではビタミンCが乏しいので効果が期待できません。乗りもの酔いにも柿を食べるといいそうです。