柿の栄養と健康効果

柿の葉の効用

「柿の葉寿司」は、奈良県・和歌山県、および石川県の郷土料理として有名ですが、これも柿の葉の効能効果が大きく影響しているようです。もともと柿の葉には、ビタミンC、K、B類などのミネラル分、フラボノイドなどを多く含んでおり、血管を強化する作用、止血作用があるとされています。


フラボノイドというのは、植物に含まれている色素、苦味、辛味成分のことで、ポリフェノールのひとつとされています。フラボノイドはその種類によって特徴や作用もいろいろ異なるのですが、その多くは強い抗酸化作用を発揮するので、サプリメントなどでも多く利用されているのです。


また、柿葉茶として飲用するという民間療法も古くから用いられてきています。最近では、花粉症予防に有効ということでも注目されています。この柿葉茶は、ビタミンCの供給源として最適で、常飲することで新陳代謝も活性化させてくれ、動脈硬化の予防、高血圧症にも効果があります。実際に、従来の茶葉としての成分がサプリメントとして加工され、商品化されたものが出回っています。


基本的な柿葉茶の飲用方法ですが、5~6月に収穫した葉を使い、これを天日で乾燥させて粉末化したものを煎じます。こうした殺菌効果から押し寿司を葉で巻いた「柿の葉寿司」も登場したのでしょう。和菓子などの添え物としても利用されています。他にも初春の柔らかい若葉は天ぷらとして食用にすることもあります。